HONYAKUMANの後悔と未来

2024年41歳本厄。事業失敗、妻に愛想を尽かされた男。後悔と愛情と恨みと悲しみの渦の中のおはなし。

妻との関係(1)幸せな家庭

幸せな家庭


私と妻の関係は終わっていた。

原因は全て私にある。

妻は子供のために、家族として存在するために今まで一緒にいてくれていたのだ。

 

約8年前に息子が生まれて事業を始めた。

私達はその時は確実に「明るい未来」を夢見ていた。

息子が生まれ検診の時に先天性の重病が発見された。

私たちは深く悩み手を取り合って子供がこの試練を

乗り越えられるように頑張ろうと誓った。

大学病院に入院・手術となった時は自分の命が代わりになれるのなら

何も惜しくないと心から思った。

子供の体にメスが入る事ほど自分の力が何一つ及ばないという無力さを実感した。

その子供に長く付き添い入院してくれている妻に感謝し、片道2時間の道のりを

1週間のうち4日は通った。

少しでも飽きのこない惣菜を買い、妻の話を聞くことが私たちの家族にとって

最善だと確信していた。

体力的にも金銭面的にもきつかったがそれよりも大事なことが確実にそこにあった。

 

そして退院し完治まで行かなかったが子供は普通の健康な子と同じ生活をする事が

できるようになった。

私達は救われたのだ。

その1年後妻は「2人目が欲しい」と言った。

私はこの息子が遺伝的な可能性もあることから当初は躊躇したが妻に説得されて

2人目を望み、運よく先天的な持病もなく女の子を授かることができた。

 

私たちは4人家族となり幸せな家庭を持つことができた

 

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